pfx形式が使えなくなった
製品のインストーラ(exe形式ファイル)を作成するために、これまで頑なに Install Shield 2015 の無料版を使用していましたが。
コードサイン証明書が変更になってしまい、pfx形式だとうまくビルドできなくなってしまいました。
そこで、VisualStudio 2022 の Installer プロジェクトを新たに作成することにしました。
ビルドしたインストーラファイル(msi形式ファイル)にコードサイン証明書を適用する必要があるのですが、その手順を自動化したので紹介します。
USBドングルでの証明書
これまでは、コードサイン証明書は .csr 形式のファイルで提供されていて、そいつを元に .pfx 形式ファイルを作成していました。
インストーラプロジェクトでは、sign タブの部分で pfx ファイルとパスワードを設定さえすればビルドできてたんですよね・・・
Visual Studio 2015の Install Shield では、ストアに登録した新しいコードサイン証明書を指定しても、エラーになってビルドできませんでした。
Installer Project を作成する
VisualStudio 2022 の Installer プロジェクトを作ります。
プロジェクトのプロパティで必要事項を設定するのですが、設定項目が Install Shield とほぼ同じのため、さほど混乱はしませんでした。
重要場部分としては、次のような点でしょうか。
- ProductCode はバージョン番号を変えたら必ず新しいものに変更する。
- UpgradeCode は変更してはならない。(そうしないとインストール時に以前のバージョンをアンインストールしてくれなくなります)
- ProductName 部分はインストール先のフォルダ名に利用される点に注意
- Version は##.##.####形式でなければならない
後述のアンインストールしてくれない問題は、ここが原因なのかもしれません。
signtool.exe を使ってコードサイン証明書を適用
無事インストーラが出来上がったら、コードサイン証明書を適用します。
signtool.exe の GUI で使用するのですが、入力項目が多く、とっても面倒でした。
ということで、インストーラプロジェクトの PostBuildEvent に次の行を追加して自動化しました。
signtool sign /a /n "証明書のトークン名" /t "タイムスタンプサーバのURL" /d "製品記述" /du "製品のURL" $(BuiltOuputPath)
途中でトークンパスワードを入力する手間が発生するけど。GUIでごにょごにょ入力するよりは、はるかにマシになりました。
以前のバージョンをアンインストールしてくれません。
UpgradeCode は正しく設定しているにもかかわらず、インストーラが以前のバージョンを事前にアンインストールしてくれなくなりました。
いろいろ試したり調べたりしたけど、どうしてもだめでした・・・。
バージョンの表現形式が変わってしまったからなのかもしれません・・・
あるいは、exe形式から msi形式に変わったからなのか?
もし情報をお持ちの方いらっしゃいましたら、教えてくださいませ。
まとめ
ついに Install Shield を脱却しましたw
めでたしめでたし。